箱根関所の復元建物の第一号となる大番所・上番（かみばん）休憩所の復元工事が完成に近づいている。国の協力を得て同町が同関所の解体修理資料の解読を含め、1998年度から復元工事を進めてきた。大番所・上番休憩所は関所の中心となる建物で、 2002年７月から復元工事を開始。すでに屋根ふきや外壁の工事が終了した。馬をつなぐなどしていた厩（うまや）や、京都方面からの入り口に当たる京口御門などとともに、04年４月から一般公開される予定。
　箱根町教育委員会では「箱根関所以外にも江戸期には多くの関所が設けられたが、当時の資料に基づいて、忠実に復元が行われているのはここだけ」と話している。町では07年までに残る建物も江戸時代当時の様子に復元する考え。箱根の貴重な文化遺産がまもなくよみがえる。　
　                                              　（神奈川新聞掲載記事より2004．１．１）